人生の最終段階にある人やその家族と、あなたはどのように関わりますか?
日に日に食事が少なくなり、やがて寝ついていく人と、どのように関わってよいかわからない援助者が、自信を持って関われるようになることを目的として、この講座を企画しました。
講座では、人生の最終段階に共通する自然経過、自宅・介護施設で求められる症状緩和や、意思決定支援の基礎知識を学びます。さらに、援助的コミュニケーションについて、ロールプレイを交えて学んだ上で、エンドオブライフ・ケアの中でも特に難しいとされるスピリチュアルペインに対するケアについて、1対1での対応方法から多職種連携で行う支援方法まで学びます。
これらの結果、解決が困難な苦しみを抱えた人に接しても、“援助を言葉にする”ことで、一人ひとりが自信を持って人生の最終段階にある人と関われるようになることを目指します。 ※医療・介護の資格・知識は必要としません。
42歳女性のAさん。末期癌と診断され、担当医から、あと2-3ヶ月と伝えられました。すでに積極的な治療は困難な状況です。Aさんは、自宅で家族と過ごしたいという希望があります。ご主人と、9歳の娘さん、7歳の息子さん達です。
自宅に戻るにあたり、医療、介護のチームに加え、Aさんの中学・高校の友人達が、在宅療養の手伝いをしたいと希望されました。ある日、その仲間が一同に集まり、作戦会議を開くことになりました。
集まった人達は、決して医療や介護を専門とする人達ではありません。そのような不特定多数の善意ある人達を前に、これから何を目標にAさんとその家族に関わるとよいのか、わかりやすい言葉で伝えることが課題です。
一般的ですが…
ただ1つだけ注意点があります。苦しんでいる人は、誰にでも心を開くわけではないということです。どれほど専門の資格を持っていたとしても、一方的な説明をしたり、どれほど親しくても、励ましだけで関わったりする人には、距離を置くことでしょう。
苦しんでいる人は、自分の苦しみをわかってくれる人がいるとうれしい
この対人援助の基本を押さえないと、たとえ温かな気持ちを持っていたとしても、その想いは空回りになることでしょう。
エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座では、チームとしての具体的な関わり方を学ぶだけではなく、1対1のロールプレイを通して、死にたいというマイナスの気持ちに対しても誠実に関わることを学びます。学生も参加を歓迎します。
C. 事前学習(eラーニング)
+オンライン土日4.5時間×2回 または 平日夜2.5時間×4回
講座を受講し、自分の中の無力感や敗北感が大きく変わりました。解決できなくても、わかってくれる人になることは可能性がある。私と同じように、目の前の苦しむ人にどう関わればよいのか迷っている仲間に、この学びを伝えたい思いからファシリテーターになりました。おかげで、心が折れそうな時も、支えとなる仲間が地域にも全国にもできました。
苦しむ方にとってのわかってくれる人を地域に増やしたい、とファシリテーター(FT)に登録しました。学習会を行い、仲間が増えただけではなく、地域との繋がりが広がり、市民や施設からも伝える機会を与えて頂き、職種・地域を越え、苦しむ人の援助を言葉にできる機会が増えました。FTは「F(不思議な)T(繋がり)」ですね。
2017年に基礎講座を初めて受けた時、この人たちと仲間になりたいと声を上げました。2日間の講座で呼びかけ、すぐにELC東海が誕生しました。三重で愛知で岐阜で、そしてオンラインでも、解決できない苦しみを抱える人への援助を言葉にする学びを続けています。この指とまれ、で差し出した1本の指に、今では100人を超える方がとまって、お互いに支えあっています。
苦しむ方にとってのわかってくれる人を地域に増やしたい、とファシリテーター(FT)に登録しました。学習会を行い、仲間が増えただけではなく、地域との繋がりが広がり、市民や施設からも伝える機会を与えて頂き、職種・地域を越え、苦しむ人の援助を言葉にできる機会が増えました。FTは「F(不思議な)T(繋がり)」ですね。